ハイオクとレギュラー、どっちを入れるべき?
オクタン価が高いほど燃えにくい
ガソリンの性状を表す言葉に、「オクタン価」というのがあります。
エンジンの圧縮・爆発工程において、スパークプラグに火花を飛ばす前に混合気 に火が点いてしまう異常燃焼症状があり、一般にそれをノッキングと呼んでいま す。
このノッキングの起こりにくさ(=アンチノック性)を数値で表したものが、
オクタン価です。
日本では、だいたい、
レギュラーガソリン(以下レギュラー)のオクタン価が「90〜91」
ハイオクガソリン(以下ハイオク)のオクタン価が「98〜100」
に設定されています。
ハイオク=ハイオクタン価 というわけですね。
空気とガソリンを混ぜた混合気がシリンダーに吸い込まれ、
ピストンが上昇して混合気が圧縮されると、ものすごい高温になります。
それでも、通常はスパークプラグに火花が飛ぶまでは爆発しません。
ところが、エンジンがオーバーヒート気味になったり、ピストンの頭にカーボン が堆積して設計段階よりも圧縮比が上がってしまうと、高温に耐え切れずに、プ ラグに火花が飛ぶ前に混合気が勝手に燃え始めてしまいます。
これが、前述のノッキングです。
ハイオクを使うと、そのような状況下でも、
高温に耐えてプラグに火花が飛ぶまで燃えるのを我慢してくれます。
簡単に言ってしまえば、ハイオクはレギュラーより燃えにくいんですね。
ノーマルエンジンでのメリットは少ない
上記の理由から、ノッキングの起きていないエンジンの場合、
ハイオクを使っても性能的なメリットはありません。
そもそも、国内向けの国産バイクは、
レギュラーの使用を前提に設計されています。
それでもノッキングが発生するということは、
何らかのトラブルがあるということ。
その原因を解決せずに、ハイオクで解消するのは本末転倒ですね。
「ハイオクを入れるとパワーが上がる」という印象を持っている方も多いようで すが、
ハイオクにパワーを上げる能力はありません。
パワーを上げるためにチューニング(圧縮比アップなど)を行った結果、
レギュラーではノッキングが発生してしまう場合があります。
そのような時に、チューニングの効果を100%引き出すため、
ハイオクを使ってノッキングの発生を抑えるというのが本来のスタイルです。
市販のほとんどのハイオクは、単にオクタン価が高いだけでなく、
清浄剤などの専用の添加剤が配合されていることがあります。
これは結構、効果があります。
そういった面まで含めると、入れる意味がまったく無いとは言い切れません。
ただし、この清浄剤が作用するのは、
吸気バルブからせいぜいピストンヘッドまで。
吸気バルブがなく、そもそも燃焼によるカーボンの発生量が多い2サイクルエン ジンだと、
その恩恵もあまり受けることはできませんね。
ハイオクに添加された清浄剤は魅力
2サイクルエンジンでは、清浄剤も効果が薄い
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元MFJロードレース国内A級 国家三級二輪整備士
月刊「オートバイ」を中心に20年以上のキャリアを持つバイクジャーナリスト。
特にメカニズムやメンテナンス、チューニングを得意分野とし、それに付随す
るパーツや工具、ケミカルにも精通。
パーソナルHP「and-power.com」を運営。











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