グリースアップの方法を教えて!
グリースアップとは
グリースアップというのは、
潤滑用に塗られているグリースを新しく塗り直すことです。
バイクの場合、グリースが使われているのは、
「左右のレバーの作動軸、シフトペダルの作動軸、ホイールベアリング、チェー ン、クラッチケーブル(クラッチワイヤー)、スイングアームピボット、リアショッ クの取り付け部分やリンクまわり」といったところ。
どれも外部に露出していて、
ホコリや水が入り込む可能性のある部分です。
だから、グリースが使われているわけです。
この中で、オーナー自身ができる範囲で定期的なグリースアップが必要な部分は、
「レバー、シフトペダル、クラッチケーブル、チェーン」です。
それ以外も定期的なグリースアップが必要ですが、
かなりの重整備になってしまうので、個人レベルでの作業は無理でしょう。
潤滑剤には種類がある
グリースというのは、ペースト状になった潤滑剤で、
1度塗るとその場にとどまって長く効果を維持するのが特徴です。

その代わり、部品を外すなどして、
塗りたい部分を露出させる必要があります。
ですので、グリースアップは「バラして塗る」が基本です。
スプレーして溶剤成分が揮発するとペースト状になる「スプレーグリース」も、 同じものと考えていいでしょう。
一方の「KURE-556」に代表される防錆潤滑剤は、
質的にグリースとは対極にある潤滑剤です。
サラサラな液状なので、スプレーするだけで狭い隙間にも素早く浸透する反面、 耐久性が低く潤滑効果は長く続きません。
質問のように、グリースアップの代わりに防錆潤滑剤をスプレーしている人は、 相当数いると思います。
私自身、時間がなく今すぐ動きを良くしたいときには使うことがあります。
ただし、防錆潤滑剤は浸透力が強いので一瞬で動きを回復させられる反面、塗っ てあるグリースを溶かして流してしまう性質があります。
耐久性、耐候性の必要なグリースアップ部分には不向きな潤滑剤であることは覚 えておいてください。
このように、どちらにも長所短所があります。
それぞれの特性に合わせて、使い分けることが大切なんです。
グリースアップの方法
では、グリースアップの方法について説明しましょう。

前述の通り、グリースアップは「バラして塗る」が基本です。
レバーもペダルも軸部分のボルトを外して分解し、パーツクリーナーなどを使っ て、汚れや劣化して硬くなったグリースをキレイに落としてやります。

もし軸部分にサビが出ていたら、耐水ペーパーで落としましょう。
続いて、新しいグリースを塗って元通りにパーツを取り付け、ハミ出したグリースがあれば拭き取って作業完了です。

スプレーグリースを使う場合は、吹き付けてから溶剤が揮発するまで10秒ほど待ち、それから塗り広げるなり部品を組むなりしましょう。
走行距離や使用頻度にもよりますが、半年に1回を目安にキッチリとグリースアッ プしてやれば、サビも出ずいいコンディションを維持できるでしょう。

クラッチケーブルのグリースアップにはスプレーグリースを使用しますが、それ に加えて、「ワイヤーインジェクター」という専用工具がないとケーブルの中に グリースを送り込むことができません。
工具の充実したバイク用品店に行けば1,500円前後で手に入りますから、先々のことを考えると、1個購入してお いても損はありません。
チェーンについては、使用するクリーナーもグリースも専用品を使わなければいけないなど、注意点がいろいろあります。
たるみの調整方法も含めて「チェーンのメンテナンス」として、別の機会に取り上げたいと思います。
防錆潤滑剤はグリースアップには向かない
グリースアップは「バラして塗る」が基本
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元MFJロードレース国内A級 国家三級二輪整備士
月刊「オートバイ」を中心に20年以上のキャリアを持つバイクジャーナリスト。
特にメカニズムやメンテナンス、チューニングを得意分野とし、それに付随す
るパーツや工具、ケミカルにも精通。
パーソナルHP「and-power.com」を運営。











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