ブレーキの鳴きを消すには?
ブレーキパッドのビビリが主原因
ブレーキローターも金属、パッドにも金属が含まれています。
金属同士が擦れ合えば、多少なりとも音が出るのは仕方の無いことです。
しかし、新車時には出ないものですし、何よりブレーキの鳴きは気になるもの。
誰もが消したいと思うはずですが、一筋縄ではいかないのが現実です。
ブレーキの鳴きは、パッドの動きが悪いことによるパッドの微細な振動が、
周辺のパーツに伝わって発生すると言われています。
パッドの動きが悪くなる主原因は、
ブレーキダスト(パッドやローターの削れカス)の堆積やサビの発生です。

例えばブレーキパッドを吊り下げているハンガーピン(使われていないキャリパー もある)にサビが発生した場合、ピンの上をパッドがスムーズにスライドできなくなり、振動が発生しやすくなります。

ピストンが片側にしかないピンスライド式キャリパーの場合は、パッドを保持す るための凹みにパッドの凸部がはまり込んでいますが、その凹みにブレーキダス トが堆積すると同じようにパッドの動きが悪くなって振動が起きやすくなります。
また、ピンスライド機構そのものの動きが渋くなっても振動の原因となります。
では、具体的な解決策を挙げていきましょう。

・ハンガーピンの汚れやサビを400番程度の耐水ペーパーで落とし、組み付け時 にシリコングリースを薄く塗る
・パッドの凸部が収まるキャリパー側の凹み部分に堆積した汚れを、ブレーキク リーナーやブラシ、耐水ペーパーなどでキレイにする。組み付け前に凹み部分に シリコングリースを薄く塗布する

・パッドのバックプレート(摩擦材が貼り付けられている金属製の板)の外周部 分をヤスリや耐水ペーパーで軽く削り、キャリパーの中でパッドが動きやすくする
・パッドの摩擦材の前後方向の角をヤスリで斜めに削る(最初から斜めに削られているパッドならば不要)

・ピンスライド機構のスライドシャフトの古いグリースを拭き取り、新しいシリ コングリースを塗る
・パッドの組み付け時に、バックプレートの裏面(摩擦材の反対面)にシリコン グリースか鳴き止め剤を薄く塗布する
ハンガーピンやパッド裏に塗るグリースは、
必ず耐熱性の高いシリコングリースを使ってください。
一般的なグリースではブレーキの熱で溶けてしまい、危険です。
最終的にはキャリパーのオーバーホールが必要
ここまでやっても鳴きが止まらない場合は、ブレーキレバーの操作に合わせて出 入りするキャリパーピストンの動きが渋くなっていることが考えられます。

対策の第1段階として、パッドを外した状態でブレーキレバーを数回握ってピス トンをせり出させ、ピストンに付着したブレーキダストなどの汚れをブレーキク リーナーとブラシで清掃します。
ピストンにシリコングリースを薄く塗ってから、手でピストンを押し戻し、再度 レバーを数回握ってピストンを出し、また手で押し戻す、という作業を数回繰り 返します。
ちなみにこの作業は一般に「ピストンをもむ」と呼ばれています。
これでもピストンのスムーズな動きが戻らない場合は、
キャリパーのフルオーバーホールが必要で、作業はプロの領域になります。
キャリパーのフルオーバーホールにかかる費用は、オイルシール類やブレーキフ ルードを含んで、キャリパー1個あたり1万円が目安です。
パッド周辺のサビや汚れを徹底的にキレイにする
最終的にはブレーキキャリパーのオーバーホールが必要
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元MFJロードレース国内A級 国家三級二輪整備士
月刊「オートバイ」を中心に20年以上のキャリアを持つバイクジャーナリスト。
特にメカニズムやメンテナンス、チューニングを得意分野とし、それに付随す
るパーツや工具、ケミカルにも精通。
パーソナルHP「and-power.com」を運営。











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