冬のメンテナンスとライディングの注意点は?
バッテリーの機能低下に注意
前回はライダーの防寒対策について話をしましたが、冬はライダーだけでなくバイクにとっても厳しい季節です。
まずはじめにバッテリーについて。
実はバッテリーを劣化させる主な原因は冬の寒さよりも夏の暑さなのですが、バッテリー本体の温度が下がると内部の化学反応が低下するため、夏に負ったダメージが冬になって出ることが少なくありません。
そのため、寿命か否かに関わらず、 寒さでバッテリーが上がることが多々あります。
・朝一番のセルの勢いが弱々しい
・アクセルを吹かすとヘッドライトが明るくなる
・同じくウインカーの点滅が早くなる
といった、バッテリーが弱ってきた兆候を見逃さないでください。
単純に温度低下で機能が弱まっているのであれば、バッテリーをお湯につけて温度を上げる、あるいはバッテリーチャージャーで補充電することで復活します。試してみてください。
タイヤの空気圧については、
「タイヤがなかなか温まらず圧力が上がらないから少し高めにしておく」
「タイヤが動いて温まりやすくなるように少し低めにしておく」
という両極の意見があります。
どちらも正しい面があるのですが、高速道路を含めた一般公道を走るにあたって、そこまでシビアに考える必要はありません。
メーカー指定の空気圧でまったく問題ありません。
エンジンオイルを粘度の低いタイプに交換する、
という話も良く耳にします。
例えば普段「10W-40」を使っているなら、
冬だけ「10W-30」にするといった具合です。
250〜400ccクラスあたりだと、朝一番の始動性が向上したり、燃費が上がったりといった効果が期待できますが、決定的と言えるほどの差は出ません。
これも私の経験則では、
純正指定の粘度で1年を通して問題なく走ることができます。
ただし、「20W-50」といった硬いオイルを使っている場合は、
「10W-30」まで落とすと結構変わりますよ。
走り始めの無理は禁物
次に走りの面ですが、まず注意して欲しいのがタイヤです。タイヤはある程度温度が上がった状態で、
最高のグリップが発揮できるようにつくられています。
冬場は気温が低い上に路面温度も低いので、 タイヤがなかなか温まってくれません。
走り出してしばらくは、 コーナリングスピードやアクセルワークを意識して抑えましょう。
良くあるのが、ツーリング先で泊まって翌朝の走り始め。
私自身も、走り出して1個目か2個目のコーナーで仲間がフロントからステーンとコケて、早朝のワインディングを楽しむはずが、寄ってたかっての修理大会になってしまった経験があります。
タイヤだけでなく、サスペンションや各操作系も寒いと動きが悪くなります。
また、バイクだけでなくライダーの方も、
ある程度走って身体がほぐれるまで無理は禁物ですよ。
最後になりましたが、冬場の路面コンディションで最も怖いのが凍結です。
正直なところ、路面が凍っていたらコケて当たり前。
一般に凍結しやすいといわれている、日陰になっているコーナーや高架橋などには、不用意に飛び込まないように注意しましょう。
タイヤが温まるまでは慎重なライディングを心がける
路面凍結しやすい日陰や高架橋などの走行に注意
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元MFJロードレース国内A級 国家三級二輪整備士
月刊「オートバイ」を中心に20年以上のキャリアを持つバイクジャーナリスト。
特にメカニズムやメンテナンス、チューニングを得意分野とし、それに付随す
るパーツや工具、ケミカルにも精通。
パーソナルHP「and-power.com」を運営。











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