古いバイクに今後も乗り続けたい、交換すべきパーツは?
パーツが手に入るかがまず問題
初期型の「SRX」といえば、
1985年〜87年初頭にかけて生産されたモデル。
20年以上、7万kmをオーバーホールせずに快調に走り続けて来れたのは、
日頃のメンテナンスがしっかりできている証拠でしょう。
今回はピストンリング+αの交換を考えられているようですが、
その前にパーツが手に入るかどうかが問題になります。
純正パーツが供給されるのは、現在、
そのモデルが生産中止になってから10年が目安となっています。
「SRX400」は1985年4月のデビューで、生産中止は99年末。
その間、エンジンに関しては88年8月に圧縮比とバルブタイミングを変更し、
90年3月にセルスターターとオイルクーラーを追加装備しています。
最終型の生産中止からは10年以内ですが、
初期型だけでみるとすでに21年を経過しています。
デビューから最終型まで基本的には同じエンジンですから、
おそらくほとんどのパーツが出て来ると思います。
しかし、エンジンを開けてしまってから「パーツが無い」ではシャレになりませんので、
事前に必要なパーツがすべて手に入るか必ず確認してください。
できれば今のうちにフルオーバーホールを
必要なパーツがすべて手に入ると仮定して、
次は質問にあるオーバーホールの範囲です。
まず、「ピストンリングに加えてシリンダーを交換した場合、費用に見合うだけの効果が得られるか」という質問に対する答えですが、私はピストンリングの交換だけで十分と考えます。
もちろん7万kmも走ればシリンダーも相応に磨耗しますから、
交換するに越したことはありません。
ですが、シリンダーはかなり高価なパーツですから、
対費用効果はイマイチです。
その費用でピストンリングだけでなくピストン本体とピストンピンまで交換した方が、
効果が高くかつ安価に済みます。
さらに、この先パーツの入手が難しくなる可能性が高い状況です。
「ガソリンが供給される限り乗り続けたい」という思いを考え合わせると、
交換する範囲をもう少し広げたいところ。
エンジンを降ろす大仕事になってしまいますが、
クランクシャフトとコンロッドのベアリングは是非交換しておきたいパーツです。
シリンダーヘッドも、燃焼室やバルブにカーボンが堆積しているでしょうから、
バラしてカーボンを落とし、バルブの擦り合わせを行なうとかなり効果的です。
このとき「バルブステムシール」というゴム製パーツの交換が必要になりますが、バルブステムシールの劣化はオイル消費が増える原因のひとつですから、ちょうどよいのではないでしょうか。
ここまで行なうと、エンジン内部の消耗パーツはほぼすべて交換することになり、
新車時並みの走りに戻るはずです。
費用はパーツ代だけで15,000円〜20,000円見当。
ショップに依頼すると、込み込みで10万円弱ぐらいでしょうか。
すべて自分で行なうなら工賃はかかりませんが、クランクケースを分割するための特殊工具などが必要になりますから、その分が上乗せされます。
手間と費用はかかってしまいますが、先々を考えるとこのぐらいはやっておいた方がいいと思うのですが、いかがでしょう。
シリンダー交換の優先順位は低い
パーツ供給を考えると交換範囲を広げたい
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ご返答ありがとうございます。まさかご指導頂けるとは思わなかったのでHPを見るのが遅れ、返事が遅くなりました。申し訳ありません。
バルブステムシールの交換は考えておりましたが、各種ベアリングの交換までは頭にありませんでした。ピストンリングや各ガスケット等は既に購入済なのでシリンダーを買うお金でクランクケース・セパレートツールやタコ棒などをそろえたいと思います。残念ながらピストンは既に製造中止らしいので洗浄だけで我慢します。
ありがとうございました。また質問することもあるかと思いますが、よろしくお願いいたします。
2008年04月23日 08:31 | ワンジェイエル
元MFJロードレース国内A級 国家三級二輪整備士
月刊「オートバイ」を中心に20年以上のキャリアを持つバイクジャーナリスト。
特にメカニズムやメンテナンス、チューニングを得意分野とし、それに付随す
るパーツや工具、ケミカルにも精通。
パーソナルHP「and-power.com」を運営。











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