中古バイクを買う時のチェック方法は?
事故の形跡はフレームに残る
予算に余裕が無い、バイク以外にもそろえないといけない物がある、欲しいバイクが現行車に無いなどなど、理由はいろいろあると思いますが、中古車の購入を考えられている方も多いことでしょう。
しかし、中古車は走行距離やこれまでの乗り方、保管方法、メンテナンス状況などによってコンディションが千差万別です。
そこで必要になるのがバイクのコンディションを見極める“目”なのですが、
これが簡単ではありません。
バイクの購入で失敗しないように、
コンディションを見極めるコツを説明していきます。
さまざまなコンディションの中古車の中で、絶対に避けたいのが事故車です。
業界の健全化が進み、フレームがゆがんでいて真っ直ぐ走らないようなバイクが、外装だけ交換されて平然と売られているようなケースは無くなったと私自身は判断しています。
しかし「ゼロ」とは言い切れません。

事故車が必ずしも悪いわけではありません。ゆがんだフレームを修正する機械も技術も、飛躍的に進歩しています。
しかし、それが業界全体に行き渡っているわけではありません。
完全に修正されている中古車もあれば、「これぐらいなら大丈夫だろう」と売られている中古車もあるでしょう。
一般ユーザーがそこまで見極めるのは事実上不可能ですから、
「事故の形跡のある中古車は避けた方が無難」というわけです。
事故車かどうかのチェックポイントは大きく3つ。
1)ハンドルストッパーの傷
フレームのステアリングヘッド部とフロントフォークをクランプしている下側のブラケットに、
ハンドルが左右に一定以上切れないようにストッパーが取り付けられています。
大きな転倒や事故があるとハンドルが左右に強く切られるため、ここに跡が残ったり、
場合によってはフレーム側のストッパーが取れてしまうことがあります。
ストッパーの端がつぶれていたり、新しいあるいは雑な溶接跡や塗装跡があったら、
疑った方がいいでしょう。
2)ハンドルのねじれ
転倒や事故でハンドルが左右に強く切られると、フロントフォークをクランプしている上下のブラケットにズレが発生する場合があります。
バイクにまたがってハンドルを真っ直ぐにしたとき、
フロントタイヤの向きとズレが無いかチェックしましょう。
3)フレームの状態
事故車で最も厄介なのが、転倒や事故の衝撃によるフレームのゆがみです。
これを目視で確実に判断するのは非常に困難なのですが、
フレームのゆがみの多くはステアリングヘッドの近くに発生します。
ヘッド付近を中心に目で見て、手で触って、左右で異なるシワや凹み、
光沢の差がないか、塗装のひび割れやはがれがないかチェックしましょう。
同じ車両が複数台売られている場合は、比較するとわかりやすいですね。
エンジンのオーバーホールをするような走行距離ではないのに、エンジンのマウントボルトに脱着した形跡(ボルトの角が変形していたり光ったりしている)がある場合も「何かあった」と考えるのが妥当です。
購入後の出費を抑えるために
「事故車じゃなさそう」という確認ができたら、ハンドルやレバー、ペダル、サスペンション、スタンド、シートオープナー、タンデムステップなど、動くものをすべて動かし、妙な引っかかりや重さがないか、異音が出ないかチェックします。
ハンドルの引っかかりはステアリングヘッドベアリングの、サスペンションの引っかかりや異音はショックアブソーバーそのものの交換が必要になる場合があります。
いずれも結構な費用がかかるので確実にチェックしましょう。
続いてオイル漏れのチェック。
販売するにあたってはショップも当然キレイにしますから、
オイル漏れダラダラの状態で並んでいることは皆無です。
しかし、ある程度のオイル汚れがあって当たり前のフロントスプロケット周りがあまりにもキレイな場合は、逆に疑ってみる必要があります。
リアショックのオイル漏れはショック交換が必要になりますから、避けた方が無難。
フロントフォークのオイル漏れはオイルシールを交換すれば直りますが、近年のスポーツバイクに多いカートリッジフォークや倒立フォークは、交換工賃が高額になる場合があるので要注意です。
さらに、タイヤやチェーン、ブレーキディスク、ブレーキパッドといった、
消耗品もチェックしましょう。
こういった高額な消耗品がまだしばらく使えるか、
近々に交換しなければならないかで、購入後の出費が大きく変わってきます。
最後にエンジンをかけさせてもらって、バッテリーの状態、セルの状態、始動性、アイドリング安定性、異音、オイル漏れ、アクセルをちょっと開けたときの反応をチェックしましょう。
“カッコイイ”じゃ済まない改造もある
車検に関する規制緩和が進んだこともあって、
最近は改造された中古車もたくさん出回っています。
「自分でやる手間もコストもかからなくて助かった」という考えもありますが、
必ずしも手放しで喜べる改造ばかりとは限りません。
経年変化などで騒音規制をクリアできないマフラーもたくさんあります。
ウインカーが小さすぎる、タンデムステップやタンデムシートが無いなど、
実用上は困らなくても車検に通らない改造もあります。
基本はノーマルを選ぶのがよいでしょう。
改造してある場合はノーマルパーツが付いているかどうか確認し、
無い場合は車検に対応しているかしっかり確認しましょう。
ショップによって差はありますが、
3ヶ月とか6ヶ月といった保証をつけて販売しているケースが多いようです。
その保証で、どの程度の不具合までカバーしてくれるのかも要確認。
不明な場合には、契約時に必ず契約書に書いてもらいましょう。
中古車は、保安基準に適合している(=車検に通る)パーツはそのままというのが原則ですが、すぐに交換が必要になりそうなパーツは、納車前に交換してもらうように交渉するのもひとつの手段。
タイヤはショップとしても高価なパーツなので、サービスで新品に交換してもらうのは難しいものがありますが、「今履いているのより溝が深ければ中古でもいいから交換して」といったアプローチをすると、結構いいコンディションのタイヤを付けてくれたりします。
高額な消耗部品は買う前にチェック
保証内容もしっかり確認する
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元MFJロードレース国内A級 国家三級二輪整備士
月刊「オートバイ」を中心に20年以上のキャリアを持つバイクジャーナリスト。
特にメカニズムやメンテナンス、チューニングを得意分野とし、それに付随す
るパーツや工具、ケミカルにも精通。
パーソナルHP「and-power.com」を運営。











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