チェーンのメンテナンス方法は?
ガシャガシャ、ギシギシは大きなロス
シャフト、ベルトといろいろある中で、
昔も今も後輪駆動の主流となっているチェーン。
重量、フリクションロス、メンテナンス性、耐久性、コストなど、
さまざまな要素を考え合わせると、未だチェーンに勝るものは無いというわけです。
ただし、それはきちんとメンテナンスされていての話。
潤滑を要する部分が露出しているチェーンは、
メンテナンスを怠るとオイル切れやサビが発生しやすいというデメリットがあります。
汚れやサビで動きの渋くなったチェーンは、
走行フィーリングの悪化や大きなパワーロスを招きますから注意が必要です。
走行距離にもよりますが、
1ヵ月に1回を目安に「たるみ」をチェックします。

ライダーがまたがらない空車状態でセンタースタンドをかけるか、サイドスタンドのまま車体を直立させ、前後スプロケットの中間あたりでチェーンを上下させます。
この上下の振れ幅が「たるみ」。
オンロードモデルでは30mm前後、サスペンションストロークの大きいオフロードモデルでは50mm前後が基準です。
シールチェーン対応ケミカルを使う
「たるみ」のチェック・調整と並んで大切なメンテナンスが、「給油」です。
現在では回転するローラー部分にグリースを封入し、ゴム製のOリングでグリースが飛散しないように押さえた「シールチェーン」が主流になっています。
グリースが封入されているから給油は不要、と思っている人も少なくないようですが、
それは間違い。
ローラー部分以外のサビを防ぐ意味も含めて、
シールチェーンでも定期的な給油は欠かせません。
クリーナーにしてもグリースにしても、
チェーンに使用するケミカルは必ずシールチェーン対応品を使ってください。

防錆浸透潤滑剤や一般的なスプレーグリース、パーツクリーナーなどを吹いてしまうと、溶剤がゴム製のOリングを侵してしまい、寿命が極端に短くなってしまいます。
小排気量車ではノンシールチェーンを使っているモデルもありますが、これにシールチェーン対応ケミカルを使っても問題ありません。
給油の頻度は走行距離や走行条件によって左右されますが、以前某チェーンメーカーの担当者に伺ったところ、「ストリートユースならば1,000kmごと。雨が多い季節はもう少し早めに」ということでした。
質問にある「300kmごとの給油」はちょっと早すぎということになりますが、
きちんと作業できているなら、給油しすぎて弊害が出ることはありません。
ルーティンの作業となっているなら、そのまま続けられていいでしょう。
正しい給油方法
新しいグリースの浸透性を上げるためにも、
給油前のクリーニングは必須と考えてください。
きれいなウエスに専用のチェーンクリーナーを含ませ、
それを片手に持ってチェーンを握り、もう片方の手でタイヤを回して汚れをふき取ります。
両側面とスプロケットと接するローラー部分の上下の汚れを拭き取りましょう。
次にチェーングリースの缶をよ〜く振ってからスプレーします。
グリースを浸透させたいのは、Oリングの入っている外側プレートと内側プレートの間、
チェーンと接するローラーと内側プレートの接点の2ヵ所。
内側プレートの縁にスプレーすれば、両側にグリースが回ります。

スプレー後しばらくしたら、ウエスかペーパータオルでチェーンを包み、余分なグリースを拭き取って作業完了です。
このときにローラーをこすってみて、カラカラといった音が出なければ必要な部分にグリースが浸透している証拠と判断していいでしょう。
最後になりましたが、エンジンをかけてギアを入れ、
タイヤを回しながらチェーンのメンテナンスをするのは絶対に止めましょう。
私の知人関係だけで、これをやってチェーンとスプロケットの間に引き込まれ、
指を落とした人間が2人います。
給油は1,000kmごとが目安
うまく使っても2〜3万kmがチェーンの寿命
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元MFJロードレース国内A級 国家三級二輪整備士
月刊「オートバイ」を中心に20年以上のキャリアを持つバイクジャーナリスト。
特にメカニズムやメンテナンス、チューニングを得意分野とし、それに付随す
るパーツや工具、ケミカルにも精通。
パーソナルHP「and-power.com」を運営。











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