バイクの押し歩きが重い…原因は?
チェーンに浸透潤滑剤は厳禁!
バイクの押し歩きが重くなる原因はいくつかあります。
質問にあるチェーンもそのひとつ。
サビの発生などによって動きが渋くなったり、部分的に固着したチェーンが抵抗となったりして、押し歩きが重たくなります。
給油すれば解消する可能性がありますが、サビが出て部分的に固着しているようなケースでは、給油しても元のレベルに戻すことは難しいでしょう。
新品への交換を考えた方がよいでしょう。
ちなみにチェーンは、しっかりとしたメンテナンスを行なっていても、
走行2〜3万kmが寿命と言われています。
質問に「5-56」などの潤滑剤とありますが、「クレ5-56(商品名)」や「WD-40(商品名)」に代表される防錆浸透潤滑剤は、チェーンの潤滑剤として使ってはいけません。
防錆浸透潤滑剤は、金属間のわずかな隙間に素早く浸透して、
サビや熱などで固着したボルトを緩みやすくする働きがあります。
そのため、潤滑成分を浸透しやすくするために多量の溶剤が含まれています。
チェーンに使うと、この溶剤がグリースを封入しているゴム製のOリングを傷めてしまい、
耐久性を著しく低下させてしまうんです。
小排気量車ではOリングの入っていないチェーンを使用しているケースもありますが、
一般ユーザーがパッと見でOリング入りか否かを判断するのは簡単ではありません。
その辺を踏まえて、チェーンの潤滑にはOリング入りのシールチェーンに対応した、
専用のチェーングリースを使うことを心がけましょう。
また、タイヤの空気圧が低下しても、
転がり抵抗が増えて押し歩きが重くなります。
その場合には、空気を補充すれば解消します。
ブレーキの引きずりの可能性も…
もうひとつ、押し歩きの重さの要因であり、
古いバイクになると可能性が高くなる症例に「ブレーキの引きずり」があります。
前後のタイヤを浮かせて手で力いっぱいタイヤを回してみてください。
正常な状態ならば、フロントタイヤなら2〜3回転、
チェーンの抵抗が加わるリアタイヤでも1回転以上するはずです。
それが半回転から1回転程度で止まってしまうなら、
ブレーキの引きずりが疑われます。
ブレーキの引きずりというのは、ディスクブレーキとドラムブレーキで原因に若干の違いがあるのですが、要するにブレーキレバーやペダルを離してもブレーキパッドやブレーキシューが正常な位置まで戻らず、常に軽くブレーキがかかった状態になっていることを指します。
当然、押し歩きが重くなりますよね。
もしブレーキの引きずりが発生していた場合、ドラムブレーキは比較的簡単に修理できますが、ディスクブレーキはブレーキキャリパーを分解する必要があります。
いずれにしてもブレーキという重要部分ですから、
半端な知識で手をつけるのは危険。
ショップに任せた方がいいでしょう。
費用はドラムブレーキで1輪あたり5,000円前後。
ディスクブレーキで1個あたり10,000円を目安にしてください。
タイヤの空気圧低下も要因のひとつ
ブレーキが引きずっている可能性もある
トラックバックはまだありません。
- この記事に対するTrackBackのURL
コメントはまだありません。
元MFJロードレース国内A級 国家三級二輪整備士
月刊「オートバイ」を中心に20年以上のキャリアを持つバイクジャーナリスト。
特にメカニズムやメンテナンス、チューニングを得意分野とし、それに付随す
るパーツや工具、ケミカルにも精通。
パーソナルHP「and-power.com」を運営。











※コメントは管理者の承認後に表示されます。