白煙がもくもく出るのですが…?
アクセルの開けすぎが一因
最近は2ストのスクーター自体を目にする機会が減りましたが、以前は確かに発進時に白い煙をもくもく吐き出しながら、ノロノロと加速していく2スト・スクーターがよくいました。
2ストエンジンは、キャブレターでガソリンとオイルを混ぜて霧状にし、
それを一度クランクケースの中にためます。
このときオイルの粒子が、クランクシャフトやピストン回りに使われているベアリング、
シリンダー内壁に付着してそれらを潤滑。
余ったオイルの粒子は、ガソリンと一緒に燃焼室に送られ、
燃やされて排出されます。
オイルが燃えると白い煙が出ますから、
2スト車が白煙を噴くのは至極当然のこと。
しかし近年の2ストエンジンはオイル吐出量の制御が精密になり、
完調であればもくもく吐くようなことはありません。
白煙が増える原因はいろいろです。
もちろんトラブルの可能性もあるのですが、
質問のケースでは走りそのものに問題はないようです。
となると、原因はアクセルの開けすぎの可能性が高そうです。
4ストエンジンに使われているキャブレターの多くは、ライダーがアクセルを開けてもエンジンが要求する以上にガソリンを噴出しない、負圧応答式が使われています。
一方2ストエンジンでは、構造上負圧応答式が使えないため、ライダーのアクセル操作が直接ガソリンの噴出量を決める、強制開閉式が使われています。
そのため、加速時にエンジン回転数に応じてアクセルを開けていかないと、
エンジンが要求する以上のガソリンを送り込んでしまう可能性が高くなります。
ひょっとして、発進時や加速時に、
当たり前のようにアクセルを全開にしていませんか?
全開のままスピードが乗って来ると、
アクセルを戻してスピードを調整する走りをしていませんか?
実は、原付クラスのスクーターのユーザーのほとんどは、
こういったアクセル操作をしているようです。
かく言う私も、原付スクーターでの発進・加速は、
たいていアクセルを全開にしています。
このときに送り込まれた余分なガソリンが徐々に蓄積し、
プラグがカブったような状態になって、もくもくと白煙を吐くわけですね。
状況が許す範囲でときどき全開走行を
さて、白煙がもくもくと出る状態になってしまった場合の解消方法です。
もちろん、メカ的に解消する方法もありますが、お金をかけて直しても基本的なアクセル操作を変えなければ、遅かれ早かれ同じ症状に見舞われます。
アクセル全開でしばらく走れば手っ取り早く解消できますが、
当然スピード違反のリスクを伴うので、ここは個々の判断にお任せします。
多少時間はかかりますが、発進・加速時にアクセルを開けすぎないように心がけていれば、自然と解消されていくでしょう。
スパークプラグを交換するのも対策のひとつ。
常用回転数が高いバイクのエンジンは、スパークプラグにかかる負荷が大きいため、
走行3,000kmが交換の目安。
どんなに引っ張っても5,000kmが限界です。
このとき、より着火性能の高いプラチナプラグやイリジウムプラグに交換すると、
かなりの改善効果が望めます。
スタンダードプラグが1本400円前後なのに対して、プラチナプラグは1,000円強、
イリジウムプラグは2,000円近くしてしまいますが、それだけの価値はあります。
最後に「30km/hで走っていると症状が出やすいかどうか」ですが、速度やエンジン回転数に合わせたアクセル操作を心がければ、30km/hだから発生しやすいということはありません。
しばらく全開走行すると簡単に解消する
エンジン回転数に合わせたアクセル操作を心がけよう
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元MFJロードレース国内A級 国家三級二輪整備士
月刊「オートバイ」を中心に20年以上のキャリアを持つバイクジャーナリスト。
特にメカニズムやメンテナンス、チューニングを得意分野とし、それに付随す
るパーツや工具、ケミカルにも精通。
パーソナルHP「and-power.com」を運営。











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