スクリーンのメンテナンス方法は?
被膜がはがれたら研いてもダメ
レーサーレプリカをはじめとする空力特性を重視したスクリーンは、
スクリーン越しに前を見ることがほとんどありません。
せいぜいストレートで伏せて走るときぐらいですが、
一般公道ではそれも稀でしょう。
それに対して、スクーターやツアラーのように、ウインドプロテクション効果を優先させた大型のスクリーンを備えているモデルは、必然的にスクリーン越しに前を見ることになります。
となると、快適かつ安全に走るためには、
スクリーン自体のコンディションが重要なファクターとなります。
スクリーン越しの視界を悪化させる要因は大きくふたつ。
ひとつはスクリーン表面の汚れや細かなキズ。
ふたつめはスクリーン表層の劣化です。
一般市販車に使われているスクリーンの多くはポリカーボネート製で、
硬度をあげるために表面にコーティングが施されています。
細かなキズはこの表面のコーティング層にできるので、
樹脂に対応したコンパウンドで研磨することである程度消すことができます。

ところが、経年劣化や適合しないケミカルの使用などによって、コーティング層そのものが劣化して、部分的にはがれて来ることがあります。
質問のスクリーンは、まさにそんな状態ではないでしょうか。
このスクリーン表面のコーティング層の劣化やはがれは、残念ながら直す方法がありません。
研磨してフラットにすることは理論上可能ですが、
このコーティング層はかなりの厚みがあるので、それを削り込んでいくのは事実上無理。
仮にフラットになるまで研磨したとしても、
素材のポリカーボネートがむき出しになりますから、すぐにキズがついてしまいます。
基本的には、スクリーンの交換を考えた方がいいでしょう。
ちなみにスクリーンの価格ですが、
アメリカンモデル用の純正オプションで15,000円見当(ステー含まず)。
250ccスクーターの純正オプションのロングスクリーンで20,000〜30,000円。
一般市販や汎用のスクリーンならもっと安く手に入ります。
乾拭きと溶剤の使用は厳禁
スクリーンの保守ですが、まず避けなければいけないのが乾拭きです。
汚れているとついつい乾いたウエスで拭いてしまいますが、これをするとホコリや砂粒といった汚れをウエスとスクリーンの間で引きずることになり、コーティング層にキズをつけてしまいます。
スクリーンの汚れが目立って来たときは、
必ず水を使って洗い流すように心掛けましょう。
水が直接引けない場合でも、せめて水で濡らしたウエスで汚れを拭い取り、
それから乾拭きで仕上げましょう。
水洗いあるいはカーシャンプーを使っても落ちない汚れには、
クリーナーを使用します。
クリーナーは樹脂に使えるものか必ず確認すること。
「油汚れが簡単に落ちるから」と何にでもブレーキクリーナーやパーツクリーナーといった脱脂洗浄剤を使う人がいますが、これは絶対ダメ!
溶剤によって表面のコーティング層や素材のポリカーボネートが侵されてしまいます。
その場では確かにキレイになりますが、数ヵ月してコーティング層がはがれて来たり、
スクリーン全体が曇ったりするので注意しましょう。

汚れや小キズを落とすだけなら微粒子の液体コンパウンドでも用は足りますが、その後の保護まで考えると専用品がお勧め。
総合バイク用品メーカーのデイトナから市販されている、ミラーグレーズ・スクリーンクリーナー(実勢価格:2,500円前後/236ml)と同スクリーンポリッシュ(実勢価格:2,500円前後/236ml)は間違いのない選択。
スプレー式のプレクサス(メーカー希望小売価格:2,730円/198g)もお勧めです。
汚れの乾拭きは絶対にしない
プラスチック専用ケミカルを使う
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元MFJロードレース国内A級 国家三級二輪整備士
月刊「オートバイ」を中心に20年以上のキャリアを持つバイクジャーナリスト。
特にメカニズムやメンテナンス、チューニングを得意分野とし、それに付随す
るパーツや工具、ケミカルにも精通。
パーソナルHP「and-power.com」を運営。











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