今週の相談

バッテリーを新品に変えてもすぐあがる…原因を調べる方法は?

箱庭さん
冬場はほとんど乗らないため、バッテリーがあがってしまいました。車からケーブル接続してエンジンがかかったので、すぐ新品バッテリーに交換してスタートしましたが、わずか2日で再びバッテリーがあがってしまいました。充電器で充電しても同じです。オルタネーターかレギュレーターの故障だと思いますが、調べる方法を教えてください。また、ほかに考えられる原因があるでしょうか?
安藤先生の答え

まずは簡易チェックから

今回の経緯をまとめると下記のようになります。

(1)しばらく乗らずにバッテリーが上がった

 ↓

(2)ブースターケーブルを接続してエンジンがかかることを確認

 ↓

(3)新品バッテリーに交換

ひょっとすると前のバッテリーはもう少し使えたのかもしれませんが、過放電したバッテリーは寿命が一気に落ちますから、出先でバッテリーあがりを起こすリスクを回避する意味でも、この判断は賢明です。

ところが、新品バッテリーに交換してもまたすぐにあがってしまう。

充電器で充電しても同じ。

充電器で充電できたということは、バッテリーの基本的な機能は損なわれていない証明ですので、バイク側の問題で充電されていないと考えるのが妥当です。

バイクの充電系統は、エンジンがかかってクランクシャフトが回転すると、
ACジェネレーター(通称ACG)が交流電流を発電します。

それをレギュレート・レクチファイヤ(通称レギュレーター)という部品で直流に変換し、
電圧のバラつきを整えてから各部に送っています。

またレギュレーターにはバッテリー電圧を監視し、
変換された直流電流をバッテリーの充電に使うか使わないかの切り替えも行っています。

そこでまず簡易テスト行います。

用意するのは直流電圧20ボルト(DC20V)以上を測定できるテスター。

これをバッテリーの両端子に接続して電圧を測定します。

正常なバッテリーであれば12.8V以上あるはずです。

その状態でエンジンを始動して5,000rpmぐらいまで回転を上げたときに、テスターの表示が14〜16Vを表示すれば、ACG、レギュレーターともに問題ないと判断していいでしょう。

ちなみに写真はホンダVFR1200Fの実測値です。

本格チェックにはマニュアルが必要

エンジンを始動しても電圧が上がらない場合は、
ACGとレギュレーターのチェックをします。

チェックにはDC(直流電圧)、AC(交流電圧)、
電流、抵抗を測定できるテスターが必要になります。

ACGはクランクシャフトに直結あるいはギア等を介して接続されているので、
配線のコネクターからコイルの抵抗値や出力電圧を測定します。

レギュレーターはサイドカバーやシートカウルの中にあるのが一般的。

以前は冷却フィンが特徴でしたが、最近はフィンの無いタイプもあります。

写真はヤマハ・ドラッグスター400。

見慣れたフィン付きのレギュレーターが、
冷却を促進するためにエンジン前部に取り付けられています。

レギュレーターのチェックは、コネクターを外して車両側回路の電圧やアースの良否、
コイルの抵抗を測定。本体側の各端子間の抵抗も測定します。

その測定方法や判断基準はメーカーや車種によっていろいろです。

サービスマニュアルを購入するか、販売店にお願いしてその部分のコピーを手に入れるなりした方がいいでしょう。

テスターの基本的な使い方を知っていることが前提になりますが、
点検方法と測定基準値さえわかれば、測定そのものは難しいことはありません。

今回の処方箋
バッテリー電圧の変化から簡易チェック
マルチテスターは必須アイテム
サービスマニュアルも用意しよう
  • はてなブックマークに登録はてなブックマークに登録
  • BuzzurlにブックマークBuzzurlブックマーク数
  • [clip!]この記事をクリップ!
トラックバック

トラックバックはまだありません。

この記事に対するTrackBackのURL
コメント

コメントはまだありません。

name
E-mail
URL
画像のアルファベット
comment
Cookieに登録

※コメントは管理者の承認後に表示されます。

回答者
安藤佳正

安藤佳正

プロフィール

元MFJロードレース国内A級 国家三級二輪整備士

月刊「オートバイ」を中心に20年以上のキャリアを持つバイクジャーナリスト。
特にメカニズムやメンテナンス、チューニングを得意分野とし、それに付随す るパーツや工具、ケミカルにも精通。 パーソナルHP「and-power.com」を運営。