今週の相談

シフトアップ時にクラッチを使わないとギアが抜ける?

masaさん
クラッチレバーを使わずにシフトアップしているのですが、ときどきギアが抜けることがあり、峠のくだりなどでヒヤリとすることがあります。以前「レースでは普通のテク」との回答がありましたが、クラッチを使わないシフトアップが悪影響を与える可能性があるでしょうか?
安藤先生の答え

クラッチが使えるなら使うべき

クラッチレバーを操作せずにシフトアップを行う、
いわゆるノンクラッチシフトについてお答えしたのは、2009年3月24日号のことです。

その際、質問にもあるようにレースでは常識となっており、
それほど難しいテクニックではない旨をお伝えしました。

しかし、それと同時にシフトミスを引き起こしやすく、
その場合ミッションにダメージを残すこともお伝えしました。


「ときどきギアが抜ける」とのことですが、それこそがひとつの操作ミスであり、それを繰り返していると少しずつダメージが蓄積し、最悪の場合エンジンがパワーバンドに入るとギアが抜ける、といった症状が出ます。

「ときどき抜ける」というのは、ダメージとしてはごく初期のレベル。

今後はクラッチレバーを使ってのシフトアップを励行し、
それ以上ダメージを与えないようにしてください。

話が前後しますが、ノンクラッチシフト(シフトアップに限る)は、
的確に行えばミッションにダメージは与えません。

しかし、最適なシフトのタイミングやペダル操作スピードは、エンジン温度やギア位置、回転数によって微妙に変わるので、クラッチレバーを使ったシフトアップに比べてシフトミスをする確率が高くなります。

クラッチレバーを使ってシフトアップすることが、
基本中の基本であることは忘れないでください。

レースと一般走行はフィールドが違う

各種の操作方法やメンテナンス、走り方の質問にお答えする際に、
幾度となくレースに絡む話を引き合いに出したことがあったかと思います。


レースが参考になる点は多々あるのですが、唯一参考にならないのがマシンの耐久性です。

レーシングマシンは、極端に言えば1レース持てばその役目は果たせます。

ミッションにしてもしかり。

1回あたりコンマ数秒でも早くなるなら、ミッションの寿命を縮めてでもノンクラッチシフトをします。

仮に1レースの中で数回ギアが抜けたとしたら、レース後にエンジンを分解してミッションをチェックし、必要なら傷んでいるギアを交換します。

それがレースです。

私も質問に応える際には気をつけますが、レースで使われているテクニックや常識が、一般走行車にとって100%正しいとは限りません。

その点を十分に注意してください。

今回の処方箋
ギア抜けが発生した時点で、ミスの扱いになる
シフトアップにはクラッチを使うのが基本
レーサーと同列で考えてはいけない
  • はてなブックマークに登録はてなブックマークに登録
  • BuzzurlにブックマークBuzzurlブックマーク数
  • [clip!]この記事をクリップ!
トラックバック

トラックバックはまだありません。

この記事に対するTrackBackのURL
コメント

コメントはまだありません。

name
E-mail
URL
画像のアルファベット
comment
Cookieに登録

※コメントは管理者の承認後に表示されます。

回答者
安藤佳正

安藤佳正

プロフィール

元MFJロードレース国内A級 国家三級二輪整備士

月刊「オートバイ」を中心に20年以上のキャリアを持つバイクジャーナリスト。
特にメカニズムやメンテナンス、チューニングを得意分野とし、それに付随す るパーツや工具、ケミカルにも精通。 パーソナルHP「and-power.com」を運営。