自転車での交通違反、自動車運転免許に影響する?

6月1日から、自転車の運転に関する改正道路交通法が施行されましたよね。どんなことが新たに違反になるのか、いまいちわかりません。罰則も変わったのでしょうか?また、自転車の違反でも、自動車運転免許証に影響があるんでしょうか?教えてください!

(パパチャリ)
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ミドリのおじさんの答え

警察庁は今年(2008年)の6月1日より、
「自転車運転のマナー」などを30年ぶりに改正しました。

ガソリン高騰の折、自転車通勤をお考えの方もいるかと思いますが、
自転車の交通ルールを知っていますか?

自転車の交通ルールと今回の改正点をおさらいしておきましょう。


まず、自転車が歩道を走行できるのは、どんな場合なのでしょうか?

道路交通法では、
・標識等で自転車の通行が許可されているとき
・車道を通行する事が危険であると認められたとき
・道路・交通状況に照らして安全確保上やむお得ないと認められたとき
・児童・幼児(13歳まで)、身体障害者、70歳以上の高齢者など政令で定める者が運転する場合
と規定しています。

いつでも、どこでも、誰でも自転車で歩道を走れるわけではないのです。

また、自転車の走行は、
・車道通行が原則、歩道通行は例外的に許可
・歩道では車道寄りを徐行走行する
・歩行者の妨げになるときは、一時停止する
・歩道では、どんな場合でも歩行者の安全が最優先される
というのが大原則です。

自転車の歩道走行については上記を基本とし、
・携帯電話しながらの片手運転
・傘をさしての片手運転
・ヘッドホンなどを使用しての運転
などの「ながら運転」を禁止する項目が新たに追加されました。

さらに、道路交通法の改正に伴って指導要綱も改定され、
・自転車同士が対面し、すれ違う場合、互いにハンドルを左に切って避ける
・子供が運転をするときや幼児を乗せる場合は、子供・幼児にヘルメットを着用させる
・ベルなどは、やむお得ない場合以外みだりに鳴らさない
・傘を自転車に固定することも、歩行者に危険な場合があるので注意が必要
・自転車に乗るときは、明るい目立つ色の衣服を着用する
などが走行上の注意点として挙げられています。

指導要綱ですが、厳格には「安全運転義務違反」として違反を問われます。

違反とするか指導とするかは、
・事故を誘発したか
・他に迷惑をかけたか
などによって、現場の警察官の判断になるかと思います。

もうひとつ、自転車の横断歩道の通行は、今までは降りて押さなければ通行出来なかったものを、歩行者がいない時に限り、歩行者用の信号機に従って自転車に乗ったまま横断できることとなりました。

自転車の保護者と幼児2人の「3人乗りの禁止」は今回見送られましたが、3人乗りに適した自転車の開発を業界に働きかけており、開発され次第、当該自転車以外の3人乗りの禁止が行われるものと思われます。


では、自転車の運転による交通違反の罰則はどうなっているのでしょうか?

道路交通法では、自転車は車両(軽車両)に分類され、
自動車運転による罰則と同じ扱いを受けることになるのです。

正確には同じ扱いどころか、自転車には反則金制度が適用されないため、
全て赤(非反則)キップが切られ、前科となって自動車よりも重い扱いなるのです。

たとえば「信号無視」の場合。
普通自動車では、「反則金9千円で前科なし」(但し、行政処分点数2点)
自転車では、「3月以下の懲役または5万円以下の罰金と前科」(行政処分点数なし)
となってしまいます。

そのほかの違反としては(都道府県公安委員会により多少の違いがありますが)、
・酒酔い運転(自転車運転には酒気帯び運転の罰則はありません)
→5年以下の懲役、100万円以下の罰金
・歩行者保護違反
→1年以下の懲役または10万円以下の罰金
・一時停止違反
→「3月以下の懲役または5万円以下の罰金
・徐行違反
→3月以下の懲役または5万円以下の罰金
・片手運転(傘さし、携帯、ヘッドホン含む)
→3月以下の懲役または5万円以下の罰金
・夜間の無灯火
→5万円以下の罰金
・急な進路変更
→5万円以下の罰金
・2人以上乗り(16歳以上の者が補助イスで幼児を2人乗せ・オンブは暫定可)
→2万円以下の罰金または科料
・並走禁止(2台並んで走る)
→2万円以下の罰金または科料
そして各々に「前科」のおまけ付き!となっています。


もうひとつのご質問の、
自転車の違反と自動車免許の関係について説明しましょう。

たとえば、自転車で人身事故を起こし、業務上過失致傷罪となり罰金刑を受けた場合、
自動車運転免許に影響し、免許の停止や取消し処分となるのでしょうか?

残念ながら(?)自転車の違反による自動車運転免許証の処分はありません。

自転車による違反や事故は、赤キップで罰金や懲役刑(司法処分)となりますが、
行政処分点数制度が無いため、免許停止や取消し(行政処分)などはありません。

今回の自転車の通行方法改正もそうですが、改正内容について、
自転車利用者にも歩行者にも新聞やテレビなどの簡単な広報情報しかありません。

人命にかかわることなのだから、特別な教育制度が必要と思いませんか?

小学校の一部で任意に行なわれている「自転車運転免許制度」などにならって、講習と運転実務を受ける程度で取得でき、定期的に講習を受ける免許制度を考える時期かもしれませんね。

最近、自転車による人身事故が増えていて、
全国の昨年1年間の自転車がらみの事故死傷者は186,000人と発表されています。

これは平成10年の約1.4倍で、自転車が歩行者を死傷させる事故はなんと5倍にもなり、
昨年の死亡者数は846人にのぼったということです。

自転車同士や歩行者との人身事故・物損事故は、
自動車と同じように賠償を求められます。

人身などでは、相手によって数億円の賠償もありえます。

自転車の人身事故に備えて、賠償保険に入っていますか?
自動車保険を扱っている保険屋さんでは、そのような保険も扱っています。

また、今回の法改正を機に、
自転車運転の違反取締りが厳しくなると思われます。

自転車は簡単便利な乗り物ですが、
法を守って運転してください。

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コメント

それよりもなによりも、歩行者の存在を無視するように歩道をビュンビュン突っ走る自転車をなんとかしないと。
既に死亡事故も何件も起きているようですし、「自転車で歩行者をひき逃げ」とか冗談のようなことまで…

2008年07月18日 10:58 | 借り物ドライバー

反則金制度は
自動車普及初期に交通違反が増えて
それをいちいち刑事裁判(道路交通法違反)にかけていたら裁判所がパンクするということで設けられた便宜上のものです。
自転車の違反については反則金制度はできることはたぶんないでしょう。
現にお巡りさんが警棒持って立って指導して正せば、それで終わりだから立件はおろか、検察にも動いていません。
道交法違反で逮捕され、起訴されるとしたら
何度も違反を現認されても改める意志がない、常習犯の場合でしょう。

2008年07月17日 12:55 | G1Stakes

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