1.AT車のブレーキング

同乗者が車酔いしやすい体質なこともあり、必要以上にアクセルを踏まないようにしたりと、日頃スムーズな走行を心がけているのですが、ひとつ悩みがあります。それはブレーキをかけて停車する時に、ゆっくりブレーキをかけているにもかかわらず停車時に「ゴットン」と車が揺れてしまうことです。この、「ごっとん」という揺れをおさえる運転方法はあるのでしょうか?(むた)

みかみ先生からのお答え

むたさん、ご質問ありがとうございます。

なめらかなアクセル、なめらかなハンドル、そしてなめらかなブレーキはとても大切なこと。同乗者が安心して乗れる運転が、本当に「上手な運転」といえます。

あなたが友人の運転で助手席に座ったとき、赤信号のたびに足に力が入り「床を踏む」事はありませんか。同乗者が「床を踏む」運転は、まだまだ上級者とはいえません。同乗者を安心させるためにも、スムーズにブレーキをかけたいですね。

さて、むたさんのゴットンという停車は、オートマチックの車でおきやすいことです。マニュアル車では停車する前にクラッチを踏んで、エンジンの駆動を切り離すので、そっとブレーキを踏めばそっと止まるのですが、オートマチック車ではクリープ現象によって止まっていても車は前進しようとします。(クリープ現象とは、オートマチック車の特徴で、シフト「D」でアクセルから足を離した状態でも車体がスルスルと前進する現象のことです)この前進する力を殺すために、ブレーキをより強く踏まなければならず、結果ゴットンと止まってしまうのです。では、ゴットンと止まらないようにするには、どうすればいいのでしょうか。方法は、2つあります。

1つは止まる寸前に、シフトを「D」から「N」に入れる方法です。停車する手前でシフトを「D」から「N」に切り替え、ブレーキをそっと踏むことでスムーズに停車することができます。マニュアル車がクラッチを切り、エンジンの駆動を切り離すのと同じような状態になるので、比較的簡単にゴットンを防止できます。ただし、再発進時にブレーキをかけたままシフトを「D」に戻すのを忘れないよう、気をつけてくださいね。

もう1つの方法は、オートマチック用のブレーキワークを覚えること。オートマチック車は一定の力のままブレーキを踏み続けると停車時にゴットンと揺れてしまいますが、止まる寸前にブレーキを踏む力を弱めてあげることで静かに停車できます。このブレーキワークはとても微妙で、弱めすぎると前進してしまい、強すぎるとゴットンと揺れてしまいますので、繰り返し練習してコツをつかんでくださいね。

オートマチック車でシフト「D」のまま、スムーズに停車できれば、ブレーキワークの上級者と言えるでしょう。感覚がつかめるよう挑戦してみてください。

ゴットンに気をとられて、追突しないようにしてくださいね!

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