22.ガソリンスタンドのおすすめには?

ガソリンスタンドに行くたびに、クーラント液の補充、オイル交換など、消耗品の補充や交換をすすめられます。免許を取得してしばらくは言われるがまま、応じていましたが、周囲から「ガソリンスタンドは不要な交換もすすめるし単価も高い。おまえはただカモられているだけだ」と言われたので、今はよっぽどの事がなければ応じず、半年に1回定期点検をしっかりしてもらっています。 このようなスタンスでよろしいのでしょうか。また、最近定期点検を理由に断ると、これは定期点検ではチェックしないので必要ですと言われたりもします。本当かな〜と疑心暗鬼になってしまいますが。(ラム)

みかみ先生からのお答え

ラムさん、お便りありがとうございます。

確かにガソリンスタンドでは、さまざまなものをすすめられますね。クーラント液、オイル交換、洗車、タイヤ、バッテリー、ワイパーブレード、水抜剤、添加剤などなど、ラムさんだけでなく多くの方がすすめられています。

なぜ、ガソリンスタンドは、いろんなものをすすめるのでしょうか?

かつて、GS(ガソリンスタンド)業界は、当時の通産省のさまざまな規制で守られていました。理由は、ガソリンの安定供給という公益性です。つまりガソリン不足で価格が不安定になったり、供給不足にならないよう、 GS業界全体を守っていたのです。

過当競争にならないよう、GSを作る場所も価格も制限されていました。

この頃は、GSはガソリンを販売して適性利益を得ることができていました。しかし、GS業界にも規制緩和の流れが押し寄せてきました。 GSを守っていた多くの規制が撤廃され自由化されたのです。今ではGSの隣に誰でもGSを作ることができます。 そうなると当然のように、生き残り合戦、勝ち残り合戦が始まります。その結果が価格競争、販売競争です。

現在のGSは価格競争のため、ガソリンの販売利益はとても小さくなっています。 ガソリンを売っても儲からないのです。ひどい地域では、仕入れ価格より安く販売しているのです。勝ち残りのための必死の戦いをしているのが現在のGS業界です。

そのため、閉鎖するGSが目に付くようになりました。

この厳しい状況の中、GSはどうやって生き残ろうとしているのでしょう。 それが冒頭のさまざまな販売努力なのです。ガソリンでは儲からないからガソリンではないものを販売しようということです。これらのガソリンでない商品を油外商品といい、油外商品で得た収益を油外収益といいます。この油外収益がGS運営の大きな柱になっているのです。

その販売方法は「声かけ」というシステムで行われています。

「今週はバッテリーの声かけをしよう」というように、テーマを決め来店客にどんどん「声かけ」するのです。アルバイトもパートも声かけし、販売に貢献しなくてはいけません。油外収益をあげなければ、GSが閉鎖になってしまうのです。

声かけの商材はさまざまです。どこかのGSが水抜き剤で儲けたという情報があれば、たちまち全国にひろがります。お客様にとって、水抜き剤が、本当必要なのかどうか、デメリットはないのかという発想はあまりないようです。

GS業界が、生き残りをかけているのは理解できますが、あまりにも強引で無理な販売は、お客様を失うことになりかねません。

ということで、ラムさんのようにとりあえず自分が必要と思わないものはGSでは買わないという方法は間違っていません。 しかしその場合は様々な商品やパーツの知識を身につけ、自分でもしっかりと日常点検を行なっていくことが大切となるでしょう。

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