20.省燃費走行、これは正しい?

現在、トヨタのヴィッツ(FD、1.0)を愛用しています。AT車運転中、市街地などで減速する場合、ブレーキ操作やエンジンブレーキを使用するのが一般的だと思いますが、自分はそれ以外にも、ATをD2にシフトしたり、 ODをオフにしたりして、ブレーキペダルを踏むことなく減速したりしています。燃費をよくするためにはこういった減速方法というのは有効でしょうか?ご回答いただければ幸いです。(Yosh)

みかみ先生からのお答え

Yoshさん、ご質問ありがとうございます。 かなり高度なシフトワークを駆使されているようですね。

AT車のシフトワークと燃費について考えてみましょう。

AT車はMT車に比べてトルクコンバーターの回転伝達ロスがあるため、燃費が約10%〜20%ほど悪いと言われています。しかし最近のAT車はさまざまな改良で燃費を大きく改善しています。

トヨタのヴィッツを見ても
  • 減速時の燃料カット
  • トルクコンバーターの回転ロスを無くするフレックスロックアップ
  • 坂道での変速制御

などで、22.0Km/Lの高燃費を誇っています。

エンジンはコンピュータで制御され、さまざまな場面で最適の走りと燃費を両立させています。一昔前のAT車の燃費を考えると、いかに大きな改善か判ります。

さて、Yoshさんのシフトワークを考えてみましょう。

エンジンブレーキを使えば燃料がカットされ燃費が良くなるということで、減速時にできるだけブレーキを使わず、エンジンブレーキで減速するシフトワークです。

確かに、そのとおりだと思います。

でも、どのくらい燃費が違うのでしょうか。一昔前のAT車では、効果があるかもしれませんが、最近のコンピュータはさまざまなケースで、最適の燃料供給を支持します。ブレーキを踏んだ減速時にも、燃料調整をします。

ヴィッツの場合、加速、減速を繰り返す市街地ではそれほど大きな違いは感じられないのではないでしょうか。ヴィッツのコンピュータにまかせてもいいように思います。

長い下り坂では手動でシフトダウンし、エンジンブレーキをかける必要がありますが、そのほかの一般走行ではヴィッツの快適なATを楽しんではいかがでしょう。

燃費のためでなく、ブレーキの補助としてエンジンブレーキを使うのは、とても高度なシフトワークだと思います。ODをOFFにしたり、シフトダウンするのは大切にしたい技ですね。

ただしブレーキは使いすぎても、ブレーキパッドを交換する程度ですみますが、過度なシフトダウンの多用でミッションを痛めてしまうと、○十万円の修理代がかかってしまいます。

燃費を大事にしようとして、車を壊してしまっては大変です。燃費にもパーツにも優しい運転を心がけたいものですね

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