15.1年放置した車、まだ動く?

業務都合で海外に赴任しており、車を1年程ガレージに寝かせておりました。この1年間一度もエンジンをかけてません。来月に一時帰国し、車を使おうと思うのですが、ドライスタート状態によるエンジンの損傷が心配です。エンジン始動前にプラグを抜いてオイル・スプレーでもした方が良いのでしょうか?また、次回の出国時に際し、長期保管に際し気をつけておいたら良い点をお教え下さい。(SOGO)

みかみ先生からのお答え

SOGOさん、車は使わないと死にますよ!エンジンを止めて1ヶ月するとエンジンオイルは完全にオイルパンに落ちてしまいます。

そして3ヶ月もするとエンジン内部をコーティングしていた油膜も失われ、腐食が始まってしまうのです。また燃料系統に残っている燃料が劣化し、燃料ホースを詰まらせることもあります。当然バッテリーも弱ってきます。さらにタイヤや足回りなどのゴムブーツも、車を動かさなければ、劣化してしまいますよ!

そして一番困るのが、回転部分の腐食(錆び)による、ロックです。 腐食ロックの場合は、エンジンが全く回りません。バッテリーやセル本体、ヒューズなど電気系統に異常がないのにエンジンが回らなくなってしまった場合、オーバーホールが必要になってきます。修理代はなんと○十万円…。こうなってはプラグを抜いてオイルスプレーをしても役に立ちません。

車を放置していると、車のさまざまな部分の寿命を縮めてしまうことになるのです。

あまり乗らない車は、1週間に1度はエンジンをかけ、1ヶ月に1度は動かしてやりましょう。エンジンの各部にオイルを回し、燃料系統を洗浄して、バッテリーを充電してあげましょう。

さて、SOGOさんの場合は、まず慎重にエンジンをかけ、状態を確認してください。

「ドライスタート」とは、オイルの無い状態で、エンジンをかけることです。回転部分、摩擦部分が焼きつき、ロックし、エンジンを破損してしまいます。しかし、エンジンオイルがあれば、焼きつく前にオイルがまわり、正常に回転をしてくれます。(回転をあげないように注意)

次にオイルの量とバッテリーをチェックし、2〜3秒セルを回します。セルが回らなければ、腐食ロックを疑い、ディーラーに相談しましょう。 セルがまわって、エンジンが回転すれば、腐食ロックは免れたと考えられます。2〜3秒セルを回したら、一旦止めます。そして回転音に異常がなければ、再び2〜3秒セルを回し止めます。(このときあまり長く回してはいけません) エンジンがかかるまで、2〜3秒回して止めるをくりかえします。

エンジンがかかったら、すぐに止めます。 エンジン音に異常があれば、二度とまわさず、ディーラーに相談しましょう。オーバーホールの可能性があります。 エンジン音に異常がなければ、再びエンジンをかけましょう。スムーズにかかれば、復活したと考えていいでしょう。(しばらくは、回転をあげないようにしましょう) この方法は、回転音を聞きながら、慎重に、自己責任で、行ってください。 エンジンが復活したら、ブレーキ系統、足回り、ステアリング系統のチェックを欠かさず行なってください。。祈復活 (^o^)

車はメンテナンスなど手を加えないで長期保存する方法はありません。1年間使わないのならご家族か誰かに使ってもらってはいかがでしょうか。

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