52.セカンド発進は故障の原因になりますか?

軽自動車のミッション車に乗っています。ローで発進するとすぐにセカンドに入れないといけないので、面倒くさく、下り坂・平地ではよくセカンド発進します。これって、エンジンに影響ありますか?もちろん、上り坂の時はローで発進しますが!!(HITOMI)

みかみ先生からのお答え

セカンド発進は、しないほうが賢明です。

ローギアってなに?

自動車メーカーが、ロー、セカンドなどのギア比を決定するときに、一番気を使うのが、ローのギア比です。トラックなど、重い荷物を積む車では、ローで発進するとすぐエンジン回転があがり、セカンドに入れるようになります。ギアチェンジがわずらわしくなりますね。荷物を積んでいなければ、セカンドでも十分発進できます。でも、上り坂で、重い荷物を積んでいる場合は、ローでなければ発進できません。つまり、積載量いっぱいに荷物を積んでも上り坂で発進できるギア比が、ローなのです。軽自動車でも同じで、定員いっぱいに人が乗り、荷物も積んで上り坂でも発進できるのがローギアです。

では、1人乗りで下り坂ではセカンド発進できるの?

できなくはありませんが、セカンド発進を常用すると故障の原因になります。セカンド発進するには、エンジン回転をあげて、半クラッチ状態を上手に使わなくては発進できません。エンジン回転をあげずに無理にクラッチをつなぐと、エンストしてしまうからです。この半クラッチ状態のとき、クラッチは発熱し、大きく磨耗してしまいます。

普通にロー発進する時は、半クラッチ状態は短く、クラッチが故障することはほとんどありませんが、セカンド発進を常用する車は、半クラッチ状態が多く、やがてクラッチが滑り出し(クラッチをつないで、エンジンの回転をあげても加速しない状態)クラッチを交換しなくてはならなくなります。

ロー発進する車でも、左足を常にクラッチの上に乗せ、半クラッチを多用すると、同じようにクラッチが滑り出します。クラッチ交換は安い修理ではありませんのでセカンド発進はしないほうがいいですよ。

セカンド発進できる車はないの?

トラックやジープの中には、オーバーローというギアを持つものがあります。このギアを持った車は、荷物が軽いときにはセカンド発進できるように設計されています。しかし、一般の乗用車は、ロー発進が原則です。

ローで回転があがったらアクセルを止め、少し回転を維持してからセカンドへ入れれば、慌てることなくおちついて運転できますよ。

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