61.車検期間途中で手放した車の重量税や自動車税、強制保険料は戻ってきますか?

車を買い替えようと思っています。車検がまだ1年残っていますが、残りの期間の重量税や自動車税、強制保険料は戻ってきますか?(hiro)

みかみ先生からのお答え

返ってくるものは、しっかり受け取りましょう。自動車重量税・自動車税・強制保険の順にご説明いたします。

自動車重量税とは

車検を受ける自動車や軽自動車が自動車検査証の交付や車両番号の指定を受ける時にかかる税金です。税率は、自動車・軽自動車の車種、車両重量別、又車検期間別に定額で規定されています。市町村で多少納税額が異なります。

では、車検が残っている中古車を購入した場合や、売った場合、廃車した場合は、この自動車重量税はどうなるのでしょうか?

車検の残った中古車の売買では

自動車重量税は車検の期間分を一括して前納しますが、車検期間途中で手放しても、前納した自動車重量税は戻ってきません。その代わり車検が残っている車を中古車として購入しても、残った期間の自動車重量税は支払う必要はないのです。

車検の残った車を廃車する時は

中古車として売る場合は戻ってきませんが、廃車するときは、平成17年1月から戻ってくるようになりました。自動車重量税の廃車還付制度がつくられたからです。使用済自動車の不法投棄の防止、及びリサイクル促進という目的で、自動車検査証の有効期間内に使用済みとなり、使用済自動車の再資源化等に関する法律(自動車リサイクル法)に基づいて適正に解体された自動車については、還付措置が設けられました。つまり、ディーラーなどの引取業者へ引渡し適正に処理された車だけ適用になります。

還付金額 = 納付された自動車重量税額 × 車検残存月数 ÷ 車検有効月数 です。

自動車税とは

車を購入した翌月分から年度末までの期間で計算される税金です。購入時に翌月分から年度末までの税金を前納します。ただし3月に購入した場合は翌月4月から1ヵ年分を5月末までに納税すれば良いことになっています。

車検の残った中古車の売買では

平成17年度税制改正で「平成18年度分から、引越しや車の売買等によって所有車のナンバーが変わっても、その年度の月割り計算による還付、新規の課税はしない」ということになりました。重量税と同じシステムになったわけです。

車検の残った車を廃車する時は

抹消登録した場合は、翌月分から年度末分までが返還されます。

強制保険とは

「自動車損害賠償保障法」にもとづいて、原則としてすべての車が加入しなければならないとされている保険、いわゆる自賠責保険です。この保険は自動車の運行によって他人を死傷させ、法律上の賠償責任を負ったとき支払われる保険で、支払いの最高額は被害者1名について死亡、後遺障害3,000万円、傷害 120万円です。基本的に、自動車の車検時が保険の満了時となり、車検を受けて乗り続ける際に、再度加入する仕組みになっています。

車検の残った中古車の売買では

車検残存期間があれば、通常、自賠責保険料としては徴収されません。しかし各団体のモデル約款では、その価格を月割りにして、前所有者に返還し、新所有者から受領するとしています。

車検の残った車を廃車する時は

残った期間に応じた保険料が返還されます。

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