66.ロータリーエンジン車で気を使う点は?

みかみ先生はロータリーエンジン車に乗っているようですが、レシプロエンジンと比べ、気を使う点はありますか?(hiro)

みかみ先生からのお答え

hiroさん、ロータリーに関するご質問ありがとうございます。ロータリーについて話し出すと止まらなくなりますが、今日は「気を使う点」にしぼり、簡単にご説明いたします。振動が少なく、静かで、しかも強力なパワーが魅力のロータリーエンジンですが、もちろん「気を使う」、つまり、欠点もありますよ。

燃費の悪さ

市街地で、3〜4km/l、高速で5〜6km/lです。でも、同じパワーのスポーツカーと比べれば遜色ないので納得しています。

オイルの選択

エンジンが新しいうちは、どんなオイルを選んでも問題ありませんが、エンジンが磨耗してくると、圧縮比が下がってきます。レシプロエンジンは圧縮比が下がっても、エンジンがかからなくなることはあまりありません。しかし、ロータリーは圧縮比が下がると、エンジンがかからなくなります。つまり、死んでしまいます。エンジンが古くなると、粘度の高い、高価なオイルで圧縮比を保つのに苦労します。

エンジンのオーバーホール

圧縮比が下がって死んだエンジンは、オーバーホールするか、あきらめるかの選択を迫られます。私のCOSMOは、18万5000キロで死んでしまいました。決断の末、オーバーホール。現在、20万8000キロ、絶好調です。財布はゼッ不調…。

ロータリーは、とてもすばらしいエンジンです。ロータリーフィーリングという言葉もあるぐらいで、一度ロータリーの加速を体験すると、カルチャーショックをうけてしまいます。しかし、燃費や環境のことを考えると、これから主流になるエンジンではありません。むしろ、時代に逆行するエンジンかもしれません。それでも「マツダ」では、水素を燃料にしたロータリーエンジンの実用化を目指しています。現在、水素ロータリーの一号車を広島県がリース購入し、公道を走っています。

消えかけては蘇る、不死鳥のようなロータリーエンジン、私が応援しなければ本当に消えてしまうと思い、応援しつづけているのです。

9月5日号「反対側にハンドルを切って曲がるのはなぜ?」の訂正とお詫び
9月5日号のゴールド免許「反対側にハンドルを切って曲がるのはなぜ?」 に対して、多くの読者さまからご意見をいただきました。 一般道での「アウト・イン・アウト」を奨励していると受け取られる内容で、 読者のみなさまに不快な思いをさせ、また多大なご迷惑をおかけしました。 しかしながら、筆者は、一般のドライバーが一般道で他のドライバーに 危険を及ぼすようなかたちで「アウト・イン・アウト」することに反対です。 現在、回答部分を修正しておりますので、ご確認いただけましたら幸いです。 このたびはまことに申し訳ございませんでした。重ねてお詫び申しあげます。
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