71.長いトンネル内、車線変更はやはりダメでしょうか?

中央道の多治見と飯田の間に「恵那山トンネル」があります。長さ約8.5km、トンネル内は追越禁止かつ速度制限は70キロです。私が70キロ制限を守って走行車線を走っていたとき、後続の大型トラックが私の車にぴったりと近づいてきて、クラクションをけたたましく鳴らしました。頭にきて、少しスピードを落としたら、またクラクションがけたたましく鳴りました。危険を感じたので、スピードを上げて逃げました。この場合、後続車は追越禁止車線を無視して追越することはできないでしょうか。私が後続車の場合、追越禁止を無視して追越車線に入りますが、これは交通違反になるのでしょうか?

みかみ先生からのお答え

私も「恵那山トンネル」は、何度か通ったことがあります。行けども行けども、長〜いトンネルですね。

トンネル内の事故は大惨事につながる

まず、高速道のトンネルを走行する時は、一般の高速道の数倍緊張し、慎重に走行することが大切です。トンネル内の事故は大惨事に発展するからです。

昭和54年に起きた東名「日本坂トンネル」の事故では、173台の車両が炎上し、7人の方が犠牲になりました。全面復旧まで、およそ2ヶ月、被害総額は約60億円と言われています。以来、トンネル内は、さまざまな安全対策や交通規制がとられています。

トンネル内では車線変更しない

恵那山トンネルは、以前は片側1車線の対面通行でしたが、1985年に上り線のトンネルが開通し、上り下りとも、走行車線・追い越し車線を備えた片側2車線になりました。しかし、トンネル内は、全線、車線変更禁止です。ですので、走行車線を走っている車両が追い越し車線に車線変更して追い越すことはできません。ご質問のように、追越禁止を無視して追越車線に入ると、車線変更禁止違反になります。

もっとも、車線変更が禁止されていないトンネルであっても同じです。トンネル内での無理な運転は重大事故につながる恐れがあります。車線変更はしないようにしましょう。

急ぐ場合はどうすればいい?

どうしても急ぐ場合は、トンネルに入る前に、あらかじめ追い越し車線を走行しておきましょう。

後続車に煽られたら

よくあることですが、気にせず、完全に無視しましょう。危険なトンネルの中ですから、マイペースで走ることが大切です。

後続車に煽られてどうしても危険な場合、「ハザードランプ」を使った避難方法が考えられます。これはハザードランプを点滅させ、減速して左側に寄り、後続車を先に通すという方法です。しかし、見通しの悪いトンネルの中なので、やはりこれも危険です。あとから来た後続車にいつ追突されるともかぎりません。

トンネルの中では、いつも以上に安全運転を心がけてください。そして無理な車線変更、追い越しは絶対にしないでください。

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