53.粘度の違うオイルに変えても大丈夫でしょうか?
現在の愛車は、ダイハツのミラです。指定のエンジンオイルは、SGの5W−30ですが、すでにSGグレードは、市場からなくなっています。現在、カー用品店オリジナルの、SJグレード10W−30(鉱物油)を使っています。グレードは、SGより上なので問題ないと思いますが、粘度指数を5Wから10Wにしたことで、何か問題があるでしょうか?(とも)
- オイルの性能は、3つの表示で表されます。
- 鉱物油か合成油か
- 粘度表示
- 規格表示
- 鉱物油か合成油か
鉱物油は原油から精製されたオイル、合成油は化学的に合成されたオイルです。鉱物油は安いが劣化が早い、合成油は高いが劣化が少ないと考えていいようです。
- 粘度表示
-
オイルは、低温で硬くなり、高温でサラサラになります。低温、高温での粘度性能を表すのが粘度表示です。
「10W−30」「5W−40」などと表示されています。WはWINTER(冬)の略で、W前の数字は低温での性能、つまり固まりにくさを表しています。0Wは零下35度、5Wは零下30度、10Wは零下25度までを目安に使用可能です。一般的には「10W」で十分ですが、10Wよりも5Wのほうが軟らかく、エンジン始動時に負荷が小さくなります。
30、40、50といった後半の数字は、高温時(100℃)の粘度を表します。数字が高くなるほど、高温時のオイルが硬いことを示しています。一般的には「30」で十分です。つまり、普通の車を普通に使用するには「10W−30]で十分です。大排気量のターボ車や、走り屋の人は「5W−40」や「15W−40」等の硬めのオイルを使用するようです。
- 規格表示
-
オイルの品質を定めた規格で、API規格といいます。API規格は、アメリカ石油協会が定める品質規格です。
Sで始る記号で表示され、「SA」からスタートし、2004年に最新グレード「SM」が制定されました。「SH」「SJ」「SL」「SM」の規格が現在多く販売されていて、SMが現在の最高グレードです。
ご質問のダイハツ「ミラ」の指定エンジンオイル、SGの5W−30ですが、現在SG規格は販売されていないと思います。規格は、指定のものより新しい規格なら問題ありません。5W指定ですが、10Wにしても、極寒地でなければ問題ないと思います。5W−20と高温時粘度を30から20に下げるのは感心しません。高温時に粘度が下がりすぎて、オイルの役目を果たさなくなるとエンジンを痛めることになりかねません。むしろ、5W−40と高めにするほうがオイルのシール効果で燃費向上が期待できます。
一般的には、- エコノミーな選択でこまめにオイル交換
→鉱物油の「10W−30」「SH」か「SJ」「SL」
- 普通の運転でノーマルエンジン車(ターボ車ではない)
→合成油の「10W−30」「SL」か「SM」
- ハードな走りかターボ車
→合成油の「5W−40」「SL」か「SM」
- エコノミーな選択でこまめにオイル交換
- 充実したカーライフを送るためのお得な情報が満載!
- 車を運転する方へ、1分でわかる なるほど納得豆知識
- 知っているようでよくわかってなかった事。ベテランドライバーが今更聞けない車やガソリンスタンド、 洗車に関する事を解説。免許を取ったばかりの初心者や車が苦手な女性にもよくわかる得する雑学をお送りします。